ワル西の目にも涙の巻

さてお寺とお坊さんでワル西ちゃんが騒動を巻き起こした通夜の後!つまりとの不測のアクシデントで不慮の死を遂げた長門裕之演ずるニラさんの通夜の席で、旭山動物園の立役者に育つ吉田が生意気を言って、西田園長に殴られ、雪の中を一人帰らされる。
その寂しげな後ろ姿が吹雪にかき消された!その続きのシーン!
ところ変わって、亡くなったニラさんのお墓!北海道らしい真っ白な大雪山の山並みをバックに背負い広々とした銀世界に立ったニラさんの真新しい墓!
岸部一徳さん演ずる、やぎさんがお参りをしている姿をロングからアップにまでゆっくり寄っていく長いカット!
ニラさんの死を悼む
一徳ちゃんの独白が素晴らしい!
実はこのシーンはチーフ助監督と僕のコミュニケーションが悪く、カットになったとチーフが勘違いしていた!
旭川ロケ最終日になってお墓のシーンが予定に入ってない事が判明し、急遽且つ強引に、お墓のロケが追加された!慌てたのは美術スタッフと我らのワル西ちゃんだ!
冬のお墓参りは旭川の人は誰もしないと言うくらい雪が深い!
ワル西ちゃんはブルトーザーで、撮影隊の車が入り、美術が墓石をセッティング出来るように、腰まで埋もれる雪を掻く手配をしなければならない役目だ!
さて我々が現場に到着した時は、雪はきれいにかかれ、お墓も出来ていた!
さすがワル西!面目躍如である!
加藤雄大カメラマンに、バックに大雪山が映るところまで引いて下さいと頼むと、雄大さん深い雪をものともせず、しゃにむに突き進む!60を過ぎて僕とたいして歳も違わないのに、カメラマンは常に鍛えているから足腰が桁違いに強靭だ!あっと言う間に、遥か彼方で雄大さんの手が上がりカメラの位置が決まった!
すかさずカメラ班のスコップ隊が雪をかきかき道を作りカメラを運んだ!
大雪山に陽が射している間にきれいな画が撮りたい!それを撮影隊のプロ達は何も言わなくとも解っている!
冬の北海道は日照時間が短い!早くしなければと皆!気が焦っている!
俳優の一徳ちゃんが現場に到着した!
テスト一回で即本番!よーし!うまくいった一発オーケーだ!
そんな状況で撮る本番が、芝居をする身にとって如何にやりにくいか、まして大変な長セリフだ!僕も長い経験で何度も覚えがあるが、スタッフ側の焦る気持ちが解るからやらなきゃならんが、本当に嫌な気持ちになるもんだ!
そんな状態での一徳ちゃんのセリフが、
たっぷりと、ゆったりと且つたんたんとしていて、心にしみた!
良かった!凄かった!不覚にもスクリプターと一緒に泣いた!
これは相当しっかりセリフを覚えて、怠りなく準備をしていなきゃ簡単に出来るワザじゃないよと説明しながらスクリプターと二人で涙を拭いていると、
後ろでもう一人、派手に鼻をぐじゅぐじゅススっている奴がいる!振り向くとなんとワル西ちゃんじゃないか!
この人は泣く人なんだ!市役所の観光課の役人には珍しい、芝居の解る奴だ!何より感激やで率直な男じゃないか!鬼の眼にも涙とはこの事かと感心した!
更にその次のカットは、やぎさんが振り向くと、生意気言った吉田を連れて、西田園長が
立っている!
吉田の背中を優しくコツいて、頭を下げさせる!この場面も西田園長のそのコツき方と間合いか何とも情があって素敵だなぁ!良いなぁと感動して、振り向くと、またゾロ、目を泣きはらしているワル西がいた!
この人、何でワル西なんてあだ名がついちゃったんだろう!
その謎解きはまた後日!お楽しみに!

written by : 津川雅彦 : 2008年12月21日 13:57
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コメント(4)

ワンカット、ワンシーンに色んなご苦労がおありなのですネ!! ところで今日は、津川さんの本当の?お誕生日ですネ★ お体にはくれぐれもお気をつけて、いつまでもステキな津川さんでいて下さいネ☆彡

津川パパ、お誕生日おめでとうございます。
これからも健康に気をつけて、ステキなお芝居、映画を作り続けてくださいね。

お芝居の「たっぷり」という掛け声はたっぷり間合いを取ってという意味なんでしょうか。。。お芝居見たことないですが、この映画、是非見てその意味を味わってみたいです。

旭山動物園物語のブログ、毎回楽しく拝見してます。
公開が まちどうしくて、前売り券を、買いにゆきました。
な・なんと、ぺンギンのストラップのノベルティをもらえました。
めちゃめちゃ、かわいぃので、自慢で〜っす。
ペンギンのお腹のところが、クリーナーになってて、拭くたびに癒されてます。

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